「留学すれば英語を話せるようになるだろう。」
英語の環境に飛び込めば、自然と話せるようになると考える人が多いように思います。
実際は、数か月でも成果を上げる人もいれば、反対に何年たっても話せない人もいます。
この記事では、留学しても話せるようにならない原因と、対策法を紹介します。
留学して1年たつのに話せない原因は?
同じ留学期間でも、英語力が伸びる人と伸びない人がいるのはなぜでしょうか?
初心者も上級者も、正しい方法で1年程度留学すれば、英語力は伸びます。
なぜ成果を上げられる人と上げられない人がいるのか、原因を5つ見ていきます。
理想と現実の差が大きい
留学スタート地点と、理想とする英語力のレベルの差が大きいほど、成果が得られなかったときの挫折感は大きいです。
数か月など短期なら難しくても、1年も留学すれば会話力がつくだろうという安易な考えは危険です。
- 1週間から1か月…英会話や環境に慣れてくる
- 1か月から3か月…英語力が身についたと感じられるようになる
- 3か月から6か月…日常会話がスムーズになる、リスニング力がついてくる
- 6か月以上…リスニング・スピーキング力が向上する、海外生活に慣れ臨機応変な対応力がつく
もともとの英語力により個人差はありますが、おおよそ上記のような進捗状況です。
国際語学教育機関「EFエデュケーションファースト」の2023年度“EF英語能力指数”によると、日本の英語力は113か国中87位、前年度の112か国中80位より順位を落としています。
そもそも、英語と日本語は語源的、体系的にかけ離れた言語です。
文法、発音、リズムなど異なる部分が多く、日本人が英語を習得するのに1,000時間以上かかると言われます。
自分の実力を知り、どれくらいの時間が必要なのか客観的に見る必要があります。
勉強不足
留学期間が長いのに話せない人の多くは、勉強時間が不足しています。
基本的文法知識や語彙力がないレベルで渡航すると、友達づくりに一歩遅れを取ります。
基本的文法習得等、日本でできることは事前にすませておかなければ、英語力が伸びる前や伸びはじめた頃に帰国になるなど、時間のロスになります。
留学中に、授業や交流だけで、自習時間を十分に取らないことも英語力が伸びにくい要因の1つです。
長期化によるモチベーションの低下
最初のうちは、新しいことが多く慌ただしく時間が過ぎるでしょう。
しかし、滞在が長くなるにつれ英語力が伸びないことに焦りを感じ、遊びなどの誘惑に負け、目的意識が薄れてしまうことも。
また、慣習・文化・食事の違いからくる疲れから、勉強に身が入らず怠惰に過ごしてしまう人もいます。
日本人と過ごす時間が長い
留学先では、同じ国籍の人たちが集団をつくりがちです。
日本人のグループが、学校や校外でも一緒に行動している光景も見られます。
勉強が進まない、ホームシックになりそう、日本語の方が楽などの理由で、多くを日本人と過ごし、最終的に日本語を話す時間の方が長かったという状況は、英語力が伸びない大きな原因となります。
間違いを気にしすぎる
学生時代に文法をしっかり勉強した人ほど、間違えるのを恐れる傾向があります。
「この前置詞で合っているかな…」
「三単現のsをつけるのを忘れた…」
細かい文法ルールを気にしすぎると、肝心の言いたいことを発言するチャンスを失います。
何も発言しなければ、コミュニケーションが成り立たないので、会話が続きません。
留学で英語力を伸ばすためのコツ6つ
留学を成功させるために、留学エージェントの利用をおすすめします。
煩雑な手続きを代行してくれるだけでなく、英語力の判定、レベルに応じたコース選び、留学後の進路、就職・転職についての相談に応じてくれる会社もあります。
自分のレベル・希望に合うプログラムを選び、以下で紹介するコツを意識すれば、成果が期待できるでしょう。
なりたい自分をイメージする
留学の目的は何ですか?
- 英語でスラスラ会話したい
- 就職、転職に役立てたい
- 資格試験で高得点を取りたい
- 趣味のため
- 外国人の友達がほしい
留学後の進路は必ず明確にしておきましょう。
“留学に行った”というだけでは、何も評価されません。
語学力を向上させ資格試験で証明する、活かせるスキル・知識を身につけるなど、目に見える形で結果を残す必要があります。
留学前から学習をはじめる
留学前から留学後までのプロセスを計画的に進めることが、成功させる秘訣です。
まず「留学=英会話力向上」という考えを改め、留学前からしっかり準備をはじめましょう。
留学前
基本的文法や語彙のおさらいを進め、資格試験を受けます。
自己紹介、趣味、特技、興味、日本の文化・歴史・慣習、留学中の専攻分野等を英作し、スピーチ練習をします。
事前に身の回りのことが英語で言えると友達をつくりやすく、幸先よいスタートが切れます。
留学中
授業の予習・復習、自主学習、資格試験を受けるなど、しっかり勉強に取り組みます。
わからないことは先生に質問したり、クラスメイトに相談したり、会話の中で解決する機会をつくりましょう。
毎日、数行でよいので英文日記をつけるのもおすすめです。
英語日記アプリ、SNSなどで英作し写真投稿もすれば、思い出作りにもなります。
英作することで、話すのと同じアウトプット力を強化できます。
そして、空き時間に、文法、語彙、リスニング等のインプット学習も行います。
インプット7~8割、アウトプット2~3割の割合で学習を進めるのがよいとされています。
日本でたくさんインプットしておき、留学中はアウトプットの割合を多くするとよいですね。
留学後
帰国後すぐ資格試験を受け、その後も時々受けるようにします。
定期的に試験を受ければ、学習を継続する動機づけになります。
留学中友達になった外国人と、SNS、SkypeやZoomなどで繋がりをもつようにしましょう。
中には、お互いの国を行き来するようになったケースも。
帰国後、英語を使う機会が減ると、英語力が低下してきます。
オンライン英会話、英会話カフェ、地域の国際交流会などで、なるべく英語を話すようにしましょう。
英語放送を聞く、英語記事を読む、アプリを活用するなど、1日5分でよいのでスキマ時間に勉強しましょう。
せっかく身につけた英語力をキープするよう心がけてください。
環境づくりの工夫をする
留学中の過ごし方が、成功させるための重要なポイントです。
- 放課後のアクティビティー
- 英語教師志望学生による無料or格安レッスン
- ホストファミリー、ルームメイトとの会話
- 音楽祭、コンサート、スポーツ、祭り等のイベント
- 教会、地域のコミュニティ
- ボランティア活動
- 銀行口座開設
- 美容院、床屋
- レストラン、カフェ、買い物
- 小旅行
国や滞在方法により得られる体験は異なりますが、積極的に話すチャンスを探しましょう。
過ごし方は、留学エージェントのHPや英語ブログの留学体験記等も参考になります。
世界の英語話者はネイティブだけではないので、ネイティブに限らず、いろいろな国籍の人と話すようにします。
自国料理の持ち寄りパーティー、校外学習などのアクティビティーを設ける学校もあります。
机上の勉強だけでなく、楽しみながら学習を進めることも、モチベーション維持には有効です。
英語に囲まれた環境だからこそ、どっぷり英語に浸かる生活を最大限に活用したいですね。
日本人と適度な距離を保つ
日本人のいない学校を探すのは難しいです。
外国でたった1人だけ日本人、といった環境で過ごすのは不安でしょう。
エージェントや留学情報サイトで、日本人の比率を確認できます。
日本人とも英語で話す、日本語ばかり話すグループの誘いはうまく断る、いろいろな国籍の人も交えて行動するなどの工夫をしましょう。
日本人を避けるのでなく、同じような志を持つ者同士、将来や展望を共有し、コンタクトを取っておくことも有用です。
時と場合の応じて、日本人との距離を加減するとよいでしょう。
間違えることを恐れない
外国人は、正しくない文法、不自然な表現でも、堂々と自分の意見を主張します。
一方日本人は「間違えると恥ずかしい、こんなことを言ったらどう思われるかな…。」と、周りの反応を気にしすぎる傾向があります。
そもそも話せないから勉強に来ているわけで、間違えて当たり前くらいの気持ちで、プライドを捨てて臨みましょう。
細かいルールを気にして発言しないより、多少間違えても、自分の考えを持っていれば、先生やクラスメイトも聴いてくれます。
むしろ、黙っていると意見のない無知な人だと勘違いされます。
外国人は、間違いや多様な考え方に対して比較的寛容です。
カタコトでも、思ったことをはっきりと自信を持って発言しましょう。
何度か成功体験を積み重ねると、小さいことはどうでもよくなり、どんどん会話しようとする勇気が出てきます。
息抜きをする
海外生活が長くなると、勉強面でも生活面でもストレスを感じることがあります。
ダイエットと同じく、英語力向上の課程には停滞期があります。
行き詰まったときは、ムリせず小休止して乗り切ることが大切です。
現地サポートスタッフに相談する、趣味、ビデオ通話等で日本の家族や友人と話す、仲間と出かけるなど、自分に合う方法でストレス解消します。
停滞期も継続して勉強すれば、再び伸びる時期が訪れます。
気持ちの切り替えができれば、また目標に向けてがんばろうというエネルギーが湧いてきます。
留学して1年たつのに話せないとならないために事前の英語学習を!
留学を成功させたいと思ったら、渡航前に英語力をアップさせておくことが大切です。
ただ、英語力を高めるのには時間がかかり、自分だけでの学習では挫折する可能性もあります。
ですので、本気で英語学習に取り組もうという場合には、スクールを利用しましょう。
効率的に進められたり、自分では気づけない学びがあったりと、スクールを利用する価値はとても大きいです。
ここでは、英語学習者におすすめのスクールを紹介します。
いろいろなスタイルのスクールがあるので、自分に合ったスクールを選びましょう。
コーチングで確実に実力アップ「ライザップイングリッシュ」
学習状況を毎日報告し、コーチからフィードバックをもらえるので、モチベーションを保ちながら効率的に力を伸ばせます。
返金保証、点数補償制度があるので、一度やってみよう!くらいの気持ちで申し込めます。
勉強の仕方がわからない、1人では挫折してしまうという方は「この◯か月は集中して勉強する期間」と決めて、ライザップイングリッシュで英語に時間を費やしてみましょう。
日本人講師から学ぶオンライン英会話「ワールドトーク」
いきなり外国人講師と会話をするのは不安という方は、日本人講師のレッスンを受けることをおすすめします。
日本語まじりの英語で会話ができたり、勉強の仕方を相談できたりと、日本人講師だからこその安心感があって、楽しく学べます。
ワールドトークでは事前にやりたい内容の要望を出せるので、個々のニーズに合わせてオーダーメイドのレッスンが受けられます。
365日受講し放題「ネイティブキャンプ」
様々なオンライン英会話がありますが、レッスン・教材・システムの質、コスパが圧倒的に優れているのがネイティブキャンプです。
レッスン受け放題で、事前予約制ではなく、受講しようと思った時にすぐに受講できるので、忙しい人でも続けやすいです。
とにかく会話の機会を多く持ちたい、量をこなしたいという人におすすめです。
資格取得に強い「KIRIHARA Online Academy」
KIRIHARA Online Academyは、TOEICと英検の資格取得に特化したオンラインスクールで「指導経験豊富な日本人講師のレッスン+自主学習」でスコアアップを目指せます。
良心的な価格で2か月間の短期集中のコースなので、手軽に入会できます。
短期集中のカリキュラムで正しい学習方法を学べ、レッスン終了後の自走力もつきます。
英語とプログラミングスキルが身につく「Kredoオンラインキャンプ」
英語とともに役立つスキルを身につけたいと思ったら、英語でプログラミングを学ぶのがおすすめです。
今の時代、英語とプログラミングのスキルを得られれば、キャリアアップやキャリアチェンジの機会が広がります。
Kredoオンラインキャンプでは、フィリピン人エンジニアから英語でプログラミングを学べます。
平日毎日リアルタイムレッスンなので挫折率が低く、英語漬けの環境に身を置けるので、自宅にいながら留学の体験ができます。
留学して1年たつのに話せない! 英語力が伸びない原因は? のまとめ
長期留学は、費用がかかる、ブランクが空くというデメリットもありますが、語学以外の経験を得られるなどメリットのほうが多いです。
言葉の壁、価値観の違い、孤独感に立ち向かい克服することで、グローバルな視野も身につきます。
短期でも長期でも、話せるようになるかどうかは、本人の心がけ次第です。
もし成果が得られなくても、あきらめる必要はありません。
さまざまな学習媒体に恵まれている現代なら、帰国後でも英語力を伸ばせます。
留学を通し失敗したことも成功したことも、ムダにはなりません。
留学経験は生涯の宝となり、さまざまな場面で活かされるでしょう。